Institute for Asian and Oceanian Studies, Associate Professor, Toshinori Tanaka
研究内容
世界一の種数を誇るアジア・オセアニア地域フライウェイの渡り鳥(特にクロツラヘラサギ)の越境保全を対象として、①ガバナンス分析班、②生息環境モニタリング班、③社会経済分析班、を設けて研究を推進した。定期的にオンラインMTGやシンポジウムを開催し、異なる研究分野・異なる大学の若手研究者で議論する機会を設けるとともに、ネットワークの拡大を意識しながら推進した。
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研究成果
2024年1月に「渡り鳥の環境文化学」(季刊 iichiko 161号)を発刊した(写真)。国立台湾大学のYuan副学長の寄稿論文を研究メンバーで翻訳するなど、専門分野・国境を越えて協働した。また、今津干潟にカメラトラップを設置し、生息環境のモニタリング調査・分析を実施した。社会経済分析班は、「渡り鳥保全と経済」に関するレビュー論文を執筆中。同論文の特長は、英語論文のみならず、日本語、中国語、韓国語、ロシア語を含めた5カ国の言語によりレビューを行う点である。更に、2022年11月に九州大学アジア・ウィークにてキックオフ・シンポジウムを行い、2023年3月には、クイーンズランド大学にて、国際シンポジウムを開催した(写真)。メンバーの天野達也CBCS副センター長をはじめ、鳥類学の権威であるリチャード・フラー教授やCBCSのダニエル・ダン所長が参加した。2024年2月には、ソウル国立大学の博士学生や研究メンバーと共に今津干潟や東よか干潟における共同研究を行った(写真)。
今後の展望
1.本プロジェクトの成果として、査読付き論文を更に2本投稿する
2.プロジェクトを通じて関係が強化されたソウル国立大学、クイーンズランド大学との共同研究を更に推進する
3.本プロジェクトを通じて知り合ったグリフィス大学や北海道大学をはじめとする他大学との研究者との連携を強化する
4.「自然共生社会の構築」を目指す大型プロジェクトの柱として継続する
融合分野
環境政策ー生態学ー都市計画ー経済学、九大ーソウル大学ークイーンズランド大学、日本ー韓国ー台湾ーオーストラリア
研究キーワード
渡り鳥(特にクロツラヘラサギ)、越境保全とフライウェイ、ラムサール湿地+今津干潟