Yatsunami Ren, Associate Professor, Faculty of Low
研究内容・成果
有形遺産に内包される無形的要素が評価指標として果たすべき役割を明らかにすることは、文化遺産法の分野でも文化遺産保全の現場においても重要な課題である。本研究は、有形遺産に内包される無形的要素が評価指標として果たすべき役割を明らかにすることを目的とし、主としてオーストラリアの事例及び制度を対象として、それを日本の制度や国際条約・憲章と比較検討することを通じてその課題に取り組んだ。
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オーストラリアの制度発展の経緯を追い、それを他のイコモス憲章の歴史や内容と照らし合わせることで、相互の影響関係を明らかにすることを試みた(千田彩奈・福島綾子「オーストラリア・イコモス バラ憲章1979 年初版の成立: 基礎としてのヴェニス憲章」日本建築学会九州支部研究報告集64巻576-577 頁(2025 年);千田彩奈・福島綾子「20世紀後半から21世紀にかけてのオーストラリアにおける文化遺産保存の展開 オーストラリア・イコモス バラ憲章の変遷」日本建築学会九州支部研究報告集63巻612-613 頁(2024年))。成果の一部は国際的にも公表し、批判を仰ぎながら遂行するよう努めた(Ren Yatsunami, Legal Discussions on Cultural Rights in Japan, ICLAFI Symposium 2025, 25 September 2025 (Dublin, Ireland); Ren Yatsunami, “A Discussion of Digital Information Relating to Cultural Heritage with Regard to Authenticity Management”, Gdańskie Studia Azji Wschodniej, 2024, pp. 7-18)。
今後の展望
オーストラリアの制度発展の経緯に関する研究については、2025年度にオーストラリアにおけるフィールド調査を実施したことで、前述の学会報告時よりも調査結果が充実し、千田彩奈氏と福島綾子准教授の共著の形で、論文として公表できることとなった。2026年9月発行予定の『建築史学』87号に掲載されることが予定されている(千田彩奈・福島綾子「オーストラリア・イコモス バラ憲章の研究 一九七九年初版の成立過程とその内容」建築史学87号【掲載決定】)。また、2026年の第22回国際イコモス総会においてリビングヘリテージのテーマがとりあげられること等、関連動向を追って引き続き取り組みたい。
融合分野
国際文化遺産法(八並廉・法学研究院)、建築史(福島綾子・芸術工学研究院、千田彩奈・芸術工学研究院)
研究キーワード
文化遺産、オーセンティシティ、オーストラリア、バラ憲章
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