お知らせ

【開催報告】九大-理研-福岡市 三者連携シンポジウム「数理・AIが解く未来~計算科学の展開と期待~」

 九州大学(以下「九大」)、理化学研究所(以下「理研」)および福岡市・ISITは、三者連携シンポジウム「100年後の科学と社会を考える」シリーズ第1弾として、「数理・AIが解く未来!~計算科学の展開と期待~」と題し、平成30年5月15日(火)に九州大学伊都キャンパスI²CNERホールにて開催いたしました。当シンポジウムには産業界から約50名、研究者約40名、学生約60名などを含む約220名にご参加いただきました。

 当シンポジウムは、平成27年3月に締結した九大、理研、福岡市の三者による連携協定の下に、エネルギー、医療、農業、数学、物理、社会科学なども含める学際的連携と、真の産学官連携の発展を目標として開催いたしました。また、伊都キャンパス完成記念行事の1つとなっております。

●開会挨拶:九大 久保 千春 総長による挨拶、理研 小寺 秀俊 理事、福岡市 貞刈 厚仁 副市長からご挨拶・ご祝辞をいただきました。

九大 久保 千春 総長 理研 小寺 秀俊 理事 福岡市 貞刈 厚仁 副市長
●オープニング:キーノートスピーチでは、製薬産業、学術界を代表するお二人に、数理・AIをどの様に未来社会で活かしてゆくべきかのビジョンを語っていただきました。
【講演者】大日本住友製薬株式会社 インシリコ創薬シニアフェロー 山崎 一人 氏
【タイトル】創薬における数理・AI活用の現状と将来ビジョン      講演データ

【講演者】理化学研究所 数理創造プログラム プログラムディレクター 初田 哲男 氏
【タイトル】数理科学で飛躍する

山崎 一人 氏 初田 哲男 氏
●セッション1:「数理・AIの産業への活用」方法、例を九州大学、理化学研究所の研究者から数学者の視点で紹介していただきました。
【講演者】九大 マス・フォア・インダストリ研究所 教授 藤澤 克樹 氏
【タイトル】AI + グラフ解析 + 数理最適化による新しい産業応用

【講演者】理研 計算科学研究センター データ同化研究チーム チームリーダー 三好 建正 氏
【タイトル】データ同化:シミュレーションと実測データを融合するデータサイエンス

藤澤 克樹 教授 三好 建正 氏
●セッション2:数理・AIの「ライフサイエンス領域への応用」を九州大学、理化学研究所の研究者から紹介していただきました。
【講演者】九大 生体防御医学研究所 附属トランスオミクス医学研究センター 准教授 山西 芳裕 氏
【タイトル】AI創薬:薬効や副作用を予測するデータ駆動型アプローチ  講演データ

【講演者】理研 生命機能科学研究センター 制御分子設計研究チーム チームリーダー 本間 光貴 氏
【タイトル】シミュレーションとAIの融合による創薬

山西 芳裕 氏 本間 光貴 氏
●パネルディスカッション:「ビッグデータに基づく数理・AI活用の可能性」を異なる領域の研究者にディスカッションしていただきました。
モデレーター:九大 名誉教授 村上 和彰 氏
パネラー:九大 基幹教育院 教授 木實 新一 氏
     九大 大学院農学研究院 准教授 岡安 崇史 氏
     理研 革新知能統合研究センター 計算論的学習理論チーム チームリーダー 畑埜 晃平 氏
     産業技術総合研究所 人工知能研究センター 副研究センター長 麻生 英樹 氏

パネルディスカッションの様子
●ポスターセッションも“数理・AI・計算科学を用いた分野横断型研究”をテーマとして行われ、27枚のポスターが様々な分野の研究発表がありました。

ポスターセッションの様子
●閉会挨拶:九大 若山 正人 理事による閉会の挨拶

九大 若山 正人 理事

 今後も既存分野にとどまらず、多くの分野にも連携を拡げていき、さらに強い学際的、産学官連携体制を構築していくため、さまざまな分野に共通する課題をテーマとしたシンポジウムを開催いたします。